屋根の葺き替えが完了した唐門=福井市の一乗谷朝倉氏遺跡

屋根の葺き替えが完了した唐門=福井市の一乗谷朝倉氏遺跡

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朝倉氏遺跡、風情増す 唐門、22年ぶり葺き替え

福井新聞(2014年12月3日)

 福井県福井市の一乗谷朝倉氏遺跡のシンボル、唐門の檜皮葺(ひわだぶき)屋根が22年ぶりに葺(ふ)き替えられ、美しい姿を現した。遺跡内の道路では電線を地下埋設する無電柱化が進んでおり、一帯の歴史風情がさらに増している。

 5代義景館跡にある唐門は、義景の菩提を弔うために建てられた寺の門とされる。江戸中期に再建されたとみられ、1963年に解体修理されて現在の姿になった。

 ヒノキの皮を使った檜皮葺屋根の今回の葺き替えは、市が685万円をかけて実施。これまで葺き替えは30年ほどの周期で行ってきたが、近くにある薄墨桜の枝が屋根に覆いかぶさり湿気が高い状態が続いていたため前倒しした。腐食していた柱脚2本の根元部分を入れ替え、門の左右にある塀の瓦屋根も修理した。

 一方、遺跡内を走る県道の無電柱化は県が昨秋に着手。一乗谷史跡公園センター前から復原町並南口までの延長750メートルの区間で工事を進めている。

 これまでに遺跡中心部の朝倉大橋西側にあった4本の電柱が撤去され、すっきりとした空間で歴史をしのばせている。

 残る400メートルは来秋までに工事を終える予定。総事業費は約2億7800万円。このうち朝倉大橋東側の市道部分については市が約800万円を負担した。

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