記者会見で一般公開に先駆けて報道陣にお披露目された3点の靫(手前)=11月12日、胎内市

記者会見で一般公開に先駆けて報道陣にお披露目された3点の靫(手前)=11月12日、胎内市

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城の山古墳の謎探る 保存処理終えた靫初公開 7日、胎内でシンポ

新潟日報(2014年12月5日)

 日本海側最北の前方後円墳である可能性が高まり注目を集めている城(じょう)の山古墳(胎内市大塚)に関するシンポジウムが7日、胎内市産業文化会館で開かれる。保存処理の終わった矢の入れ物「靫(ゆき)」を初めて一般公開する。市教委は大規模な調査を今年で終了する予定で、「調査の集大成的な内容になる」と来場を呼び掛けている。

 一般公開される3点の靫は、本県での出土は初めてで、他県で出土しているものと比べても状態の良い「一級品」だという。発掘調査を行ってきた市教委生涯学習課の水沢幸一さん(47)は「靫を見るだけでも価値がある」と話す。

 城の山古墳は古墳時代前期前半(4世紀前半)に造られた。1997年から8回にわたって調査が行われ、2012年には靫3点と中国製とみられる銅鏡「盤竜鏡(ばんりゅうきょう)」など130点以上の副葬品が出土した。これまでは円墳とされてきたが、今年10月の調査で円形部の南側から方形部とみられる痕跡が見つかった。前方後円墳であれば、菖蒲(あやめ)塚古墳を抜いて日本海側最北。全長は約62メートルと推測され、県内最大の古墳となる。

 シンポジウムでは、水沢さんら6人が調査成果の報告や解説などをし、座談会を行う。午前10時~午後4時で、参加費500円。問い合わせは市教委、0254(47)3409。

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