水揚げされたブリを視察する香港のシェフら=氷見魚市場

水揚げされたブリを視察する香港のシェフら=氷見魚市場

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ひみ寒ぶり再び世界へ 米から注文、香港シェフ高評価

北日本新聞(2014年12月5日)

 富山湾の冬の味覚が再び世界へ-。昨年、国内の天然ブリとして初めて米国に輸出された氷見市の「ひみ寒ぶり」が今季も海外に進出する。香港の和食レストランシェフが4日、氷見魚市場でブリを視察し「ぜひ店で出したい」と高く評価した。米国からは引き続き注文があり、香港も実現すれば海外2カ所目となり、世界ブランド化が一層加速しそうだ。

 ひみ寒ぶりは、富山市の日本貿易振興機構富山貿易情報センター(ジェトロ富山)が氷見漁協に海外でのブランド構築を提案し、1月に香港で販路拡大セミナーを開いた。

 米国進出は昨年12月、セミナー開催に向けて同漁協などが相談していた商社の勧めで実現。市内の仲買人が競り落とした後、東京・築地市場へ運搬し、輸出で実績のある業者が西海岸へ空輸した。

 現地では期間限定や天然といった高級食材の人気が高く、日本食レストランなどで消費され、1シーズンで約100本輸出した。ことしも注文が入っており、ひみ寒ぶりの漁開始が宣言され次第、空輸する。今季はニューヨークなど東海岸からも引き合いがあり、同漁協とジェトロ富山は米国向けのパンフレット作成を進める。同漁協の廣瀬達之参事は「昨季より規模は拡大する見通し。市場を活性化させたい」と話す。

 4日は香港の中心街にある「美食倶楽部 吉田」のシェフ、吉田篤史さん(39)が氷見魚市場を視察した。吉田さんによると、鮮魚や和食の人気は高く、日本食材は高品質で知られるという。「氷見のブリは大量の氷で管理され、鮮度の良さは抜群で世界に広めるべき。旬の時季に刺し身で出したい」と称賛した。

 吉田さんはセミナーをきっかけに氷見のブリに興味を持ったとし、事業の成果が表れている。ジェトロ富山の大久保敦所長は「有名レストランのシェフを呼んで価値を知ってもらい、(商談成立を)フォローアップしたい」と話した。

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