第76回一水会金沢展(一水会、北國新聞社主催)は17日、金沢21世紀美術館で開幕した。中央や地元から寄せられた洋画165点が公開され、写実表現の新境地に挑む作家の気概を伝えた。
北海道の雄大な自然美をとらえた小川游代表の「屈斜路湖悠久」をはじめ、金沢展の陳列委員を務めた辰巳文一運営委員の「ヴエネツィアの夜」、さきやあきら運営委員の「貌-かお」、山本勇運営委員(石川県一水会出品者協会長)の「悠久の祈り」などが並び、深い観察に裏打ちされた迫真の表現力で愛好者らの目を引き付けた。
丹念に描き込んだ静物によって時の流れを表したり、路面電車が走る古き良き町並みを記憶の中で再構築したりと、写実の世界に奥行きを与える作家の創意が光った。
開場式では、辰巳運営委員があいさつ、池田誠県文化振興課長、石蔵茂幸金沢市文化政策課長の祝辞に続き、テープカットした。展示期間は21日まで。入場料は800円。