過去最高値となる1箱3万5千円で競り落とされた「のとてまり」=20日午前6時10分、金沢市中央卸売市場

過去最高値となる1箱3万5千円で競り落とされた「のとてまり」=20日午前6時10分、金沢市中央卸売市場

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のとてまり、3万5千円 奥能登産シイタケ 金沢で初競り、最高値

北國新聞(2014年12月20日)

 奥能登産原木シイタケの特秀品「のとてまり」の初競りは20日、金沢市中央卸売市場で行われ、過去最高となる1箱(6枚)3万5千円の値が付いた。出荷4年目を迎えブランドが定着したことに加え、北陸新幹線開業が近づき注目度が高まったことも要因の一つとみられ、1箱の過去最高額だった昨年の2万3千円を大幅に上回った。
 「のとてまり」は、原木シイタケ「のと115」のうち、直径8センチ以上、肉厚3センチ以上、傘の巻き込みが1センチ以上などの厳しい基準を満たした一部の品のみが認められる。奥能登2市2町の生産者や石川県などでつくる「奥能登原木しいたけ活性化協議会」が2011年から出荷している。

 初競りでは、5~8枚入りの7箱が相場の約2倍となる1箱8千円以上で競り落とされた。最高値が付いたのは、特に優れた形のものが認定される「プレミアム」の1箱だった。1枚当たりの値段は約5830円で、昨年の4600円を上回った。

 最高値の品を競り落とした金沢市の青果店「堀他」の浅市佳男近江町店長(36)は、「近年人気があるので高値は覚悟していた。注目を集めることで石川の野菜を県外に発信したい」と話した。協議会の高森正治事務局長は「北陸新幹線開業が近づき、観光客に提供しようとする料理店や、県外へ売り出す仲卸が増えているのではないか」とみている。

 出荷は来年3月末まで続く。協議会の新五十八(しんいそはち)会長(64)は「香り、食感ともに別格。今後さらに身の締まった高品質のものが出るので、ぜひ味わってほしい」と笑顔を見せた。

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