願い事を書いた祈願木を炉にくべると炎が高々と上がった

願い事を書いた祈願木を炉にくべると炎が高々と上がった

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赤い炎に新年の無事願う 阿智村で護摩法要

信濃毎日新聞(2015年1月4日)

 下伊那郡阿智村園原地区の信濃比叡広拯院(こうじょういん)は3日、新春の護摩法要を同院の護摩堂で開いた。朝から県外の観光バス3台が訪れるにぎわいぶり。願い事を書いた祈願木を参列者自らが炉にくべると、炎が赤く高々と上がった。

 広拯院は、かつて東国と西国を結んだ東山道最大の難所として知られる阿智村園原地区に位置。天台宗の開祖最澄が旅人の苦難を見かねてこの地に無料の宿泊所を建てたのが始まりとされる。護摩法要は宿泊所跡に立つ護摩堂で営まれ、参列者は輪番の僧侶岡田暁光さん(28)の声に合わせてお経を読んだ。お経が佳境に入ると、願い事と名前を書いた祈願木を次々に炉に投げ入れた。

 飯田市の田中克子さん(67)は、毎月28日に開かれる護摩法要にも数年前から毎月参加している。「この1年を無事で普通に過ごせるよう願いました」と話した。岡田さんは「昨年は災害が多く、突然の別れも多かった。新しい年は、新たな命が多く生まれ、亡くなった人を弔い、あらためて先祖に感謝する年になってほしい」と話していた。

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