手作業による丸柚餅子作り。食材として海外の販路が広がってきた=昨年12月、輪島市河井町

手作業による丸柚餅子作り。食材として海外の販路が広がってきた=昨年12月、輪島市河井町

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銘菓「丸柚餅子」海外で好評 輪島市の老舗、活用提案さらに

北國新聞(2015年1月14日)

 輪島特産の銘菓「丸柚(ゆ)餅(べ)子(し)」を扱う海外の高級レストランが増えている。老舗の柚餅子総本家中浦屋(輪島市)による洋食への活用提案を通じ、米国で柚餅子を使う料理店が10店を超えた。経済成長が続くシンガポールにも今秋から販路が広がる見通しとなり、関係者は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録による和食人気を追い風に、伝統の味の海外展開に力を入れる。

 柚餅子は室町時代に保存食、携帯食として生まれたと伝わる。ユズの中身をくりぬき、独特の味付けのもちだねを詰めて蒸し、乾燥させてできる輪島の丸柚餅子は、輪島塗の行商人が広めたとされる。菓子としてだけでなく、料理にも使われてきた歴史があり、中浦屋は2010年の創業100年を機に食材として海外へ売り込みを始めた。

 米国富裕層に照準を定め、新メニューの提案や料理店シェフの要望に応える食材の工夫で、ニューヨークで取引する高級レストランは10店余りとなった。フレンチの有名店はステーキに千切りの柚餅子を添えたり、サラダに入れるなどし、定番メニューとしてチーズの付け合わせに活用している店もある。

 昨秋にはシンガポールで開かれた東南アジア市場最大の日本食品総合見本市に出展し、ユズの加工品を含めた食材提案が好評を得た。今夏をめどにシンガポールのレストランなどと取引内容を詰め、秋には提供したい考えだ。

 これまでの取引の中で、柚餅子に加え、ユズを使ったジャム、塩こしょう、茶、皮の加工品など食材としての応用範囲も広がってきた。中浦政克社長は「輪島の柚餅子は世界に通用する食材であり、ユズを中心とした食品製造をさらに強化し、今後、欧州市場も開拓したい」と話した。

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