3月14日の北陸新幹線開業に向け、県は、JR西日本の協力を得て、新型車両W7系を歓迎する映像制作に乗り出した。車両に向かって笑顔で手を振る県民を県内各地で撮影し、開業を心待ちにしている様子を映像にまとめる。JR九州が九州新幹線の全線開業を盛り上げるために作ったCMを手本にしており、県は2月下旬までに撮影を終え、動画サイトで公開する。
県がイメージする映像は、「祝!九州」で始まる九州新幹線の180秒のCM。カメラを載せ、七色にラッピングした新幹線が鹿児島中央-博多を縦断し、沿線に集まった人々が派手な衣装でウエーブやパフォーマンスをする様子を撮影した。
2011年3月12日の全線開業を前に、9日から九州地区のテレビで放送されたが、11日に発生した東日本大震災の影響で自粛され、3日間しか放送されなかった。JR九州のホームページや動画サイト「ユーチューブ」で話題となり、口コミで広がった。
このCMをめぐっては、県の新幹線戦略とやま県民会議でも、複数の委員から「北陸新幹線でもJR九州のような映像を作るといい」「開業に向けた一体感が生まれる」などの意見が出ていた。
県は1月10日から富山市内で撮影を始めた。富山市の稲荷公園では、富山商工会議所の役職員らが手作りの看板などを掲げ、試験走行中のW7系の通過に合わせ、手を振ったり、声援を送ったりした。
県によると、今後の撮影場所や参加人数などは現時点で未定だが、各市町村の特産品なども同時に紹介する内容を目指す。完成した映像は開業前後に首都圏で行う観光PRなどにも役立てる方針だ。