W7系の普通車で報道陣のインタビューに応じるJR職員=5日

W7系の普通車で報道陣のインタビューに応じるJR職員=5日

福井県 北陸新幹線

北陸新幹線・記者試乗ルポ 車窓から壮大自然次々

福井新聞(2015年2月6日)

 北陸新幹線の金沢―長野は北陸、信州の自然の豊かさを実感できる路線だった。3月14日の金沢開業を控え一足早く、5日に開かれた新型車両「W7系」の報道向けの試乗会に参加し、片道約1時間半の旅を体験。壮大な立山連峰の白、日本海の青と、車窓からの風景は次々と趣を変え、北陸の観光地としてのポテンシャルの高さを感じさせた。長野までの"距離感覚"は一気に縮まり、新たな交流の始まりを予感させた。

 午前9時25分、流線型の先頭車両が、JR金沢駅の12番ホームに滑り込んできた。

 在来線ホームから駅中2階の新幹線乗り換え改札口まで、階段を使って2分前後。さらに新幹線ホームの端までゆっくり歩いてみたが、合わせて5分もかからなかった。新幹線に接続する金沢―福井の特急「ダイナスター」との乗り換えは7、8分あれば十分だろう。ダイヤ上は余裕をもって10分の接続時間が設定されている。

 乗り換え改札がある中2階のスペースは広々としており、跨線橋を渡る米原駅よりも乗り換えのストレスは小さいように感じた。

 午前9時56分に発車。同10時すぎに石川と富山の県境を越えると、最高速度の時速260キロに到達したことを告げるアナウンスが流れた。車内の揺れはそれほど感じない。

 報道陣が乗り込んだ普通車のシートは落ち着いたえんじ色の格子柄。一般的な1列5席の配列だが、東京―長野を結んでいるE2系「あさま」よりはシート間隔が6センチほど広く「乗客の快適性向上に気を払った設計」(JR西日本)。新幹線の普通車では初めて全座席にコンセントが配置されている。

 最上位車両の「グランクラス」も見学。シートは本革で、1車両にわずか18席。専任アテンダントが1車両に2人配置され、無料で和洋の軽食、アルコールを含むドリンクを提供する。運賃・料金の総額は東京―金沢で2万6970円と普通車(1万4120円)の2倍近くになる。

 富山駅前後では、ルートの関係で左手に見えていた立山連峰がゆっくりと右手に、移動していく。糸魚川駅付近からは日本海が望め、そこから長いトンネルを抜けて上越妙高駅に近づくと景色は一気に豪雪地帯に変わっていった。

 長野駅には午前11時半に到着。取材しながらではあったが「え、もう着いたの」というのが正直な感想。「ダイナスター」を使っても福井から片道約2時間半で、日帰りも十分可能だろう。ホームでは長野県内のゆるキャラたちが出迎えてくれた。

 千曲市観光協会の市野瀬のぞみ主任(54)は「この5年間は東京と同じ頻度で福井、石川、富山で観光宣伝している。北陸からの観光誘客に対する期待は大きい」と話す。「長野県人は日本海の幸が大好き。お互いの地域にないところを補い合えたら」と交流を呼び掛けていた。

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