福井県の奥越地方に春を呼ぶ県無形民俗文化財「勝山左義長まつり」が21、22の両日、勝山市の中心部で開かれる。各区に12基のやぐらが設置され、軽快な三味線や笛の音に合わせ、軽妙な"浮き太鼓"が終日披露される。22日夜はフィナーレを飾るどんど焼きがあり、高く燃え上がる炎が夜空を焦がす。
左義長まつりは江戸時代に、勝山藩主として小笠原家が入封したころから続いており、300年以上の歴史がある。やぐらの上で、長じゅばん姿の男女がおどけたしぐさで楽しく太鼓を打ち鳴らす浮き太鼓で観衆を魅了する。
21日午後1時から上袋田区の一番太鼓を合図に、そのほかの区のやぐらで一斉におはやしが始まる。22日は午前10時にスタートする。上長渕区では21日午後2~4時、22日午後2時半~4時半に各区から打ち手が集合、多彩な浮き太鼓を競演する。22日午前10時からは「子どもばやしコンクール」(福井新聞社後援)がある。
各区には身近な生活用品を使った、えとなどの作り物や、世相を風刺した川柳と絵をデザインした絵あんどんが展示される。21日には「作り物コンクール」(同)がある。
フィナーレのどんど焼きは、22日午後9時から九頭竜川沿いの弁天河原で行われる。松などで作った14基のご神体を燃やしてまつりを締めくくる。
勝山郵便局前に総合案内テントを設置。同テントやゆめおーれ勝山などでスタンプラリーを受け付ける。やぐらを巡ってポイントを集めると左義長グッズがもらえる。
両日とも、やぐらの周辺は車の通行が規制される。えちぜん鉄道勝山駅と会場間で無料シャトルバスを運行する。問い合わせは市観光政策課内の同まつり実行委事務局=電話0779(88)8117。