スタッフを客に見立て献立を説明する境さん(左)

スタッフを客に見立て献立を説明する境さん(左)

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郷土食発信へ準備着々 古民家レストラン3月開店

北日本新聞(2015年2月18日)

 砺波市大門(おおかど)の古民家を活用した「農家レストラン大門」のオープンに向け、スタッフとなる地元住民が、提供する郷土料理を繰り返し調理するなど準備を着々と進めている。開店は北陸新幹線の開業1週間前の3月7日。住民は「富山県、砺波市の食文化を広く発信したい」と入念に作業に取り組んでいる。

 農家レストラン大門は、住民有志が株式会社を設立して運営し、砺波地方の郷土料理を味わってもらう。建物は、1897(明治30)年築の「アズマダチ」と呼ばれる伝統様式の古民家を改築。太く立派な梁(はり)など既存の構造を生かしながら、厨房(ちゅうぼう)の新設や断熱、耐震工事を施した。現在は室内の壁塗りや前庭の整備が進められている。

 調理や接客は大門地区の住民を中心に7人が担当する。今月上旬に、砺波市で郷土料理の普及、伝承に取り組むグループ「卯月の会」のメンバーから調理を教わり、その後も繰り返し試作。味付けや量などをチェックしてきた。

 17日は、かき混ぜた卵を寒天で閉じた「えびす」やサトイモ田楽、地元特産の大門素麺などを調理し、見た目にこだわって盛り付け。スタッフを客に見立て、配膳や献立の説明を練習した。

 女将の境嘉代子さんは「県内や新幹線で県外から訪れる人に、親や地域から教わった伝統の味を伝えていきたい」と話している。

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