全国の旅行業者が投票して選ぶ「第40回日本のホテル・旅館100選」で、新発田市月岡温泉の「白玉の湯泉慶・華鳳」が過去最高の総合2位に入選した。同社が力を入れてきた「もてなし」部門で得点を伸ばしたのが、順位を押し上げた要因だ。「加賀屋」(石川県和倉温泉)が35年連続の1位に輝いた。新潟県内からほかに3軒が入選した。
日本のホテル・旅館100選は旅行新聞新社(東京都)が主催し、毎年1月に発表している。全国約1万6千の旅行業者にはがきを送り、評価を依頼。業者は5軒のホテル・旅館を記入し、5軒それぞれを「もてなし」「料理」「施設」「企画」の各部門別に5点満点で評価して返信する。得点を総合して100選が選ばれる仕組みだ。
ホテル泉慶は1988年に総合部門の85位となり、初入選。以来、順調に順位を上げ、97年の華鳳オープンを経て2000年以降はベストテンの常連になっている。
昨年は過去最高の総合3位となり、今年はさらに一つ順位を上げて首位をうかがう位置に付けた。順位が上がった理由として、もてなし部門での得点アップが挙げられる。同部門は昨年の8位から3位に大きくランクアップした。同社は毎月1回、プロの講師を招いてサービスについて学ぶなど研修を重ねており、成果が表れた格好だ。
年に4、5回は友人と訪れるという埼玉県杉戸町の主婦、飯塚喜美子さん(70)は「従業員の対応がよく、親しみがこもっている。おもてなしの心があると感じ、何度も行きたい宿だ」と話していた。
「泉慶・華鳳」を経営するホテル泉慶の飯田浩三社長(69)は「大きな存在である加賀屋さんの次に高く評価されたのはありがたい。期待が大きくなると、それに応えなければならない。身を引き締めていきたい」と話していた。
このほか100選に入選したのは、18位が「ホテル双葉」(越後湯沢温泉)、30位が「汐美荘」(瀬波温泉)、34位が「ホテル清風苑」(月岡温泉)。