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奇才ダリの版画220点展示 福井市美術館で開幕

福井新聞(2015年2月22日)

 シュールレアリスム(超現実主義)の巨匠サルバドル・ダリ(1904~89年)が制作した版画を集めた企画展「奇才・ダリ版画展」(福井新聞社共催)が21日、福井市美術館で開幕した。チーズのように柔らかく溶ける時計や長い足を持つゾウなどの不可思議なイメージを重ねて、夢や幻覚、無意識の世界を表現した版画がずらり。鑑賞者は、ダリの幻想的な作品世界に引き込まれていた。

 ダリはスペイン・カタルーニャ地方生まれ。「偏執狂的・批判的方法」と自ら名付けた手法を基に、非合理的で幻想的な絵画作品で世界的に高い評価を得た。

 また彫刻、宝石デザイン、文筆、映画など、さまざまな分野で作品を制作。60~70年代には版画に集中的に取り組み、生涯で1600点超の作品を残している。同館の河野泰久学芸員によると、ダリの版画に特化し、約220点もの点数をそろえた展覧会は珍しいという。

 ダンテの長編叙事詩「神曲」を題材にした連作100点を一堂に展示。地獄、煉獄(れんごく)、天国をダリ独自の解釈により、鮮やかな色彩で表現している。連作「シュルレアリスムの思い出」12点には、形が歪んだ時計や長い足を持つゾウ、松葉づえなど、ダリ特有のモチーフが登場。鑑賞者が作品をのぞき込み、描かれた意味について考え込む様子が所々で見られた。

 版画以外では彫刻6点を展示。キリンの首をしたビーナスや、溶け落ちる時計など立体表現された奇怪な世界観が、鑑賞者の関心を引いていた。

 山田佳奈さん(同市足羽一中1年)は「ダリが考えたものと、実在しているものを混ぜ合わせて描く技術がすごかった」と感想を話した。

 同展は3月29日まで(月曜休館)。一般千円、高校大学生500円、小中学生200円(障害者手帳を持つ人と介護者1人、未就学児は無料)。2月22日と3月15日の午後2時から担当学芸員のギャラリートーク、3月22日午後2時から大森達次・女子美大名誉教授の講演会がある。問い合わせは同館=電話0776(33)2990。

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