三世詣りを行う観音寺本堂前で話す西沢さん

三世詣りを行う観音寺本堂前で話す西沢さん

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縁に引かれて「三世詣り」へ 千曲の大本願別院・観音寺が初企画

信濃毎日新聞(2015年3月7日)

 千曲市上山田の観音寺が、長野市の善光寺御開帳(4月5日〜5月31日)の期間に合わせ、同市の善光寺と善光寺大本願、千曲市の観音寺の3カ所を参拝する「三世詣(まい)り」を初めて企画した。観音寺は善光寺大本願の別院だがあまり知られておらず、これまでの御開帳の期間に参拝客が訪れることはほとんどなかったという。三世詣りの期間は、御開帳より長い今月30日から6月7日まで。別院にも足を運んでもらおうとの狙いだ。

 観音寺によると、同寺は1965(昭和40)年に開かれた。善光寺の精進落としの湯として知られる戸倉上山田温泉のはずれにある。善光寺大本願副住職が住職を務めている。

 三世詣りは、極楽往生を願う善光寺を「来世」、先祖供養をする善光寺大本願を「前世」、現世利益を願う観音寺を「現世」とし、三つを合わせて「三世」と観音寺が位置付けた。

 三世詣りに先立ち、今月22日、観音寺本堂前の階段踊り場に回向柱を建立する。30日に始まりを告げる開闢(かいびゃく)大法要、6月7日に閉幕を告げる結願(けちがん)大法要を行い、期間中は今月31日から毎日、午前6時に法要「お朝事(あさじ)」を実施する。駐車場が少ないため、お朝事に合わせて毎朝5時半〜同50分、戸倉上山田温泉街にある「水と緑と潤いのある公園」からシャトルバス(1人往復500円)を随時運行する。

 ほかにも、三世詣り専用の御朱印帳(1冊2千円)を観音寺で販売。買った日の日付をその場で入れてくれる。

 現在、観音寺は三世詣りに向け、本堂や壁の塗り直しなど改装作業中。同寺事務局長の西沢正雄さん(62)=千曲市上山田温泉=は「本堂で仏様に向かい、こうなりたいと思う姿を確認する時間にしてほしい」と話している。

 問い合わせは観音寺(電話026・275・1757)へ。

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