福井県若狭町海山の三方湖畔にある6棟の舟小屋がライトアップされている。かつて農家が収穫した梅を運ぶ舟を入れるための小屋で、町は本年度2棟を建て替え1棟を復元した。三方湖の暗闇をバックに、渋い銀色のかやぶき屋根が幻想的に浮かび上がっている。3月22日まで。
三方五湖周辺と常神半島の観光資源を磨き上げる町の「観光まちなみ魅力アップ事業」の一環。舞鶴若狭自動車道を利用して訪れる観光客らに、昔懐かしい風情を楽しんでもらおうと企画した。
舟小屋は、農家が三方湖と水月湖を隔てる半島状の「長尾島(ながおじま)」で収穫した梅を運ぶなど農作業に使う舟を入れておいた。三方湖西岸の海山と長尾島は舟でしか往来できなかったが、1990年代後半に道路が整備され、車での行き来が可能になり、以降はほとんど使われなくなったという。
5棟残っていたうち老朽化した2棟を建て替え、1棟を復元。照明器具は700ワットと100ワット相当の発光ダイオード(LED)計12台で照らしている。舟小屋の近くには、約20台分の駐車場や芝生広場、ベンチ、遊歩道などを備えた約1400平方メートルのポケットパークがある。
ライトアップは午後5時半から同10時まで。