待ち合わせは巨大かぶとの前で-。JR新高岡駅に降り改札を出ると、存在感のあるモニュメント「高岡大兜(かぶと)」(高さ4メートル)が目に飛び込んでくる。高岡ならではの伝統工芸で観光客らを出迎える駅のシンボルだ。
兜は、2009年の開町400年を記念して高岡伝統産業青年会が制作した。高さは400年にちなんで400センチ。高岡開町の祖で加賀藩2代藩主の前田利長が愛用した「銀鯰尾形(ぎんなまずおなり)兜」をモチーフにした青銅製で、彫金や象嵌(ぞうがん)、螺鈿(らでん)の細工などを施した。新幹線開業を機に高岡商工ビル前から移設した。
18日、カナダからの観光で、宿泊先の五箇山に向かうため同駅に着いたロバート・ウッドさん(56)、ジョーンさん(56)夫妻は「改札を出てすぐに気付いた。ビューティフル」と笑顔で巨大な兜を見上げた。
待ち合わせ場所にぴったりとの声も。友人に会うため訪れた都内の大学院2年、竹花努さん(24)=長野県=は「高岡らしさを感じる。東京・渋谷駅前のハチ公像のようなランドマークになりそう」と話した。