記念館がオープンし、毛利さんの代表作「哭Mr. 阿の誕生」を眺める来場者=黒部市栗寺

記念館がオープンし、毛利さんの代表作「哭Mr. 阿の誕生」を眺める来場者=黒部市栗寺

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"沈黙の彫刻家"記念館開館 黒部、毛利さん遺作展始まる

北日本新聞(2015年3月22日)

 「沈黙の彫刻家」と呼ばれた作家、故毛利武士郎(もうりぶしろう)さんの記念館が21日、黒部市栗寺の旧アトリエにオープンし、開館記念の遺作展「毛利武士郎の宇宙」と交流展「こぶし記」が始まった。感情を表したようなレリーフや、金属に幾何学模様を彫り込んだ作品など約50点をそろえ、創作に打ち込み続けた作家の歩みを振り返った。5月10日まで。

 毛利さんは1923年東京生まれ。既成概念を破る彫刻で国内外の注目を集めたが、60年代半ばから発表を控え、制作に没頭。県立近代美術館で作品を発表した縁で92年に黒部に移り住み、81歳に亡くなるまで創作を続けた。

 記念館は「若い人たちに使ってほしい」という毛利さんの遺志を受け、有志がアトリエを改装。二つの展示室を備え、「シーラカンス 毛利武士郎記念館」と名付けた。

 遺作展は初期から晩年の未発表作までをそろえた。石こうレリーフ「哭(こく)Mr. 阿の誕生」はボルトや電気コードと、人骨や手足を対比するように配した。交流のあった県内外の25人が出品した「こぶし記」展も同時開催している。

 開会式で、長女で館主の毛利明日香さん(東京)が「若い人たちに活用してもらい、父も喜んでいると思う」とあいさつ。板倉北日本新聞社長が「毛利さんの作品を見ると心が揺さぶられる」と述べた。中谷黒部市副市長と大野久芳市芸術文化協会長、吉田忠裕YKK会長が祝辞を述べた。記念館の柳原正樹館長と「こぶし記」展に出品した彫刻家の篠田守男さん(茨城)が加わり、テープカットした。

 シーラカンス運営委員会、北日本新聞社主催。

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