増加する海外客に対応するため、苗場プリンスホテルが今季から設置したインターナショナルコンシェルジュ=湯沢町

増加する海外客に対応するため、苗場プリンスホテルが今季から設置したインターナショナルコンシェルジュ=湯沢町

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湯沢 海外スキー客過去最高 専用メニューや窓口設置

新潟日報(2015年3月27日)

 海外からのスキー客が急増し、今季は過去最高の客数となっている湯沢町では、飲食店がメニューを外国語で表記したり宿泊施設が専用窓口を設置したりするなど、海外客の受け入れ体制整備が各所で進んでいる。地元観光協会や町などのPR作戦だけでなく、飲食店や宿泊施設の「おもてなし」の気持ちが「スノーリゾート湯沢」の知名度をアップさせている。

 「今シーズンは日本語が聞こえない日があります」。温泉通りにある「お食事処保よし」の高野正昭社長は外国人客の急増に驚いた様子で語った。

 同店は以前から英語のメニューを置いていたが、今季は広東語、北京語、韓国語のメニューを追加。増加する外国人客に対応するため「必要に迫られて」作ったが、スムーズな接客につながっている。メニューは町内のホテルにも置かれ、外食先を紹介しやすいと好評だ。

 高野社長は「他の商業施設との競合や東日本大震災の影響もあって売り上げが伸び悩んでいる中、外国人客が押し上げてくれている。少しでも可能性を追いかけたい」と話す。

 町観光協会によると、主な宿泊施設への聞き取りでは、今季の海外客の延べ宿泊数はおおむね昨季比5割増で推移。本年度は昨年度の2万6千人を大きく超える4万人以上となる見込みだ。

 苗場プリンスホテルも海外からの宿泊客数が年々増え、今季は昨季の2倍。こうした傾向を受け、今季は海外客のさまざまな相談に対応する専用窓口「インターナショナルコンシェルジュ」を設置した。フロント脇にカウンターを設け、海外出身のスタッフが英語や中国語で対応。1日に50人から70人が利用する。

 村井宏通支配人は「これまでも外国語ができるスタッフはいたが、専用の窓口があると利便性が高まり、何より海外の方の安心感につながる」と話す。海外客から要望の強い公衆無線LANの整備なども進めている。

 コンシェルジュの業務委託を受ける米国出身のダニエル・コックスさん(41)は「海外客は日本人と違って事前に旅先の情報を調べず、訪れてからの出合いを楽しむ。コンシェルジュは楽しみ方を伝える道しるべとなる」と話している。

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