上田電鉄は28日、ラッピングをした車両2編成(各2両)の出発式を上田市の別所線上田駅で開いた。「丸窓電車」を模した新たな「まるまどりーむ号」は同日から、地元ゆかりの戦国武将真田氏の甲冑(かっちゅう)「赤備(あかぞな)え」をイメージした「6000系」は30日から運行。別所線の魅力を発信し、観光誘客に一役買う。
「まるまどりーむ号」は昨年9月まで2編成あったが、1編成が老朽化に伴い引退。1986(昭和61)年まで走った「丸窓電車」は根強い人気があるため、現役の1000系の車体上半分をクリーム色、下半分を濃紺にラッピングし、一部の窓にはシートを貼って「丸窓」を再現した。
6000系は、親会社の東急電鉄(東京)から譲り受けた新型車両。2016年大河ドラマ「真田丸」の放送が決まったことにちなんで赤を基調にデザインし、金色で真田氏の家紋「六文銭」もあしらった。
この日は、真田幸村らに扮(ふん)した「信州上田おもてなし武将隊」のメンバーが演舞を披露したり、市内の太鼓チーム「信州塩田平・和願太鼓」が演奏したりして式典を盛り上げた。上田電鉄の角田朗一(あきかず)社長は「観光客や市民の皆さんに親しまれ、愛されるようにと考えている」と述べた。