雨の中、前立本尊と「善の綱」で結ばれた回向柱に触れる参拝者=5日、飯田市の元善光寺

雨の中、前立本尊と「善の綱」で結ばれた回向柱に触れる参拝者=5日、飯田市の元善光寺

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春の雨に風情、御開帳 飯田・元善光寺でも開幕

信濃毎日新聞(2015年4月6日)

 飯田市座光寺の元善光寺で5日、7年目に1度の御開帳が始まった。寺によると、初日は県内外から約5千人が参拝。雨の中、参拝に訪れた人たちは、本堂前に置かれた回向(えこう)柱に触れ、無病息災などを祈っていた。

 本堂では午前9時、前立(まえだち)本尊を安置する厨子(ずし)の扉が開かれ、本多秀賢(しゅうけん)住職(73)ら天台宗の僧侶8人が「阿弥陀(あみだ)経」を読経した。続いて前立本尊の右手と「善の綱」で結ばれた回向柱の前で「般若心経」も上げた。

 一連の儀式が終わると、見守っていた参拝者たちは一斉に回向柱の下に。前回よりも約1・5メートル高くなった回向柱を手でさすったり、脇に立って記念撮影したりしていた。

 都内から訪れた福元朗(あきら)さん(34)は「雨のしっとりとした雰囲気もあってよかった」。前回も参拝したという木曽郡上松町の織田蔵(おさむ)さん(59)は「気持ちが落ち着いた。(長野市の)善光寺にも行きたい」と話していた。

 御開帳は5月31日までで、今月26日には「中日大法要」が予定されている。寺によると、期間中は約40万人の参拝客を見込んでいる。

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