曽根崎心中初版本の全ページが写真で初公開されている「新川の文化財」展=黒部市のうなづき友学館

曽根崎心中初版本の全ページが写真で初公開されている「新川の文化財」展=黒部市のうなづき友学館

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「曽根崎心中」初版本全て写真で公開 黒部

北日本新聞(2015年4月9日)

 北陸新幹線開業記念「新川の文化財」展の前期が黒部市のうなづき友学館で開かれ、同市立図書館が所蔵する人形浄瑠璃「曽根崎心中」の初版本の全ページが公開されている。これまで一部を展示するケースはあったが、写真であるものの、全ページ公開は初めて。江戸時代の劇作家・近松門左衛門が目を通した可能性がある内容を見られる。

 初版本は1703年に刊行されたと伝えられる。黒部市の初版本は市有形文化財古文書である「川端家文書」に含まれており、完全な状態で見つかった。「新川の文化財」展では、全ページの見開きを拡大写真で展示。文章の行間には、節回しを示すと見られる記号も確認できる。

 このほか、江戸時代の北陸を代表する鳥類学者・前田利民(としもと)が描いた「禽(きん)譜(ぷ)図解」、同市宇奈月町明日(あけび)や朝日町宮崎で発見された埋納銭など、前期は5月27日まで計約100点を紹介。友学館は「新川に貴重なものが多いことを知ってもらいたい」としている。

 同月30日~7月26日の後期では、獅子舞や稚児舞など民俗関連を展示する。問い合わせは同館、0765(65)1010。

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