南砺市の五箇山民謡から着想を得たご当地怪獣が誕生し、田中市長が10日の記者会見で披露した。市の環境施策のPRや啓発活動に役立てる。
東京の総合広告代理業「第一通信社」とタイアップして、考案した。同市平地域の民謡「こきりこ」に使う楽器「ささら」で首と尾を、合掌造り家屋で胴体をかたどっている。「こきりこ」の歌詞にちなみ、「デデレコデン」と名付けた。
人と自然が良い関係にあった時代はおとなしかった怪獣が、環境破壊に伴うあしきエネルギーによって、暴れだしたというストーリーを設定。田中市長はこうした物語性を踏まえ、「(環境施策の)シンボリックなキャラクターとして使いたい」と述べた。環境保全の大切さを訴える催しなどに活用し、住民への啓発に役立てる考えだ。
同市は再生可能エネルギー活用などを軸に循環型社会構築を目指す「エコビレッジ構想」を進めており、構想を具体化する活動への住民参加呼び掛けにも活用する。着ぐるみやポスターなどに採用できないか検討する。
第一通信社は全国発信に向け、「デデレコデン」が登場するスマートフォンゲームを開発し、今月22日からサービスを始める。利用は無料。同社は全国で、それぞれの地域性に根差したご当地怪獣を創作している。