回向柱前での法要後、本堂へ向かう全国善光寺会の住職ら=11日午後2時38分、長野市の善光寺

回向柱前での法要後、本堂へ向かう全国善光寺会の住職ら=11日午後2時38分、長野市の善光寺

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全国善光寺会 ゆかりの32寺、ともに祈り 回向柱などで法要

信濃毎日新聞(2015年4月12日)

 御開帳中の長野市の善光寺で11日、同寺ゆかりの200超の寺社でつくる全国善光寺会が大法要を行った。北海道から兵庫県まで32寺の住職らと檀(だん)信徒約300人が参列し、東日本大震災の犠牲者追悼や世界平和を祈った。

 鮮やかな僧衣をまとった住職らは、所在地と寺院名を書いたプラカードに続いて大勧進から回向(えこう)柱へ。大勢の参拝客が見守る中、ハスの花をかたどった紙片をまいて経を唱え、本堂内の前立(まえだち)本尊前でも法要を営んだ。

 富山県射水市の大楽寺の檀信徒、殿村俊子さん(85)は前回2009年の御開帳に続いて参列。「北陸新幹線が通じたとはいえ、年で遠出は大変」と仲間と笑いながら、「これが最後と思ってお参りにきました」。

 2年前に同会に加盟し、初めて御開帳に参列した宮城県登米(とめ)市の宝性院院代、杉田観雄さん(46)は法要を終え、「早期の復旧、復興がかなうよう祈りました」。隣接する南三陸町などは津波で壊滅的な打撃を受け、今も仮設住宅の人々にボランティアで支援物資を届けている。「被災した方々の立場で今後も10年、20年とできることをやっていきたい」と話した。

 この日は御開帳が始まって最初の週末で、善光寺周辺は朝から参拝客でにぎわった。

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