北アルプス・涸沢にある山小屋「涸沢ヒュッテ」で１６日、営業開始に向け、雪に埋まった建物の掘り出し作業が始まった。上高地開山祭が行われる２７日にオープン予定で、従業員たちは除雪機やスコップなどを使って作業を進めた。

　標高約２３００メートルにあるヒュッテ周辺のこの日の積雪は４メートルほど。今春は雪解けが早く、平年より１・５メートルほど少ないという。

　晴天の下、上高地のヘリポートからヘリコプターで到着した従業員ら約４０人が掘り出し作業を開始。食料や小屋の中で使う資材なども順次、ヘリコプターで届き、従業員らが小屋の中に運び入れた。

　涸沢ヒュッテは春の大型連休に約千人の宿泊を見込んでおり、混雑のピークは５月３日と予想している。

　涸沢ヒュッテ社長の山口孝さん（６７）は「昨年は、夏も紅葉の時期もあまり天候に恵まれなかったので、今年は好天を期待している」と話していた。