住民が演じた能「胡蝶」。幽玄の世界に観衆も魅了された=18日、佐渡市竹田

住民が演じた能「胡蝶」。幽玄の世界に観衆も魅了された=18日、佐渡市竹田

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待ちわびた「能の季節」 竹田・大膳神社 中高生ら奉納の舞 10月まで各地で上演

新潟日報(2015年4月21日)

 島内の能上演の幕開けになる佐渡市竹田の大膳神社例祭奉納能が18日、同神社の能舞台で行われた。住民が舞や音楽で熱演し、醸し出す幽玄の世界に観光客ら約60人が酔いしれた。

 大膳神社能舞台は市内では最古とされ、1846年再建の記録がある。毎年春、住民が例祭に合わせて能や狂言を奉納している。

 ことしは住民の愛好者らでつくる「真野能楽会」や伝統芸能を学ぶ中高校生ら約20人が能や鷺(さぎ)流狂言、仕舞を2時間ほど上演した。能の演目は「胡蝶(こちょう)」。胡蝶の精が、梅の花と縁ができたことを喜ぶ様が幻想的に演じられた。

 9年間能を習っている佐和田中学3年の北村梢さん(14)が大人に交じり、堂々とシテを務めた。北村さんは「声がよく出なかったところもあったけど、みんなから良かったと褒めてもらい、うれしかった」と話していた。

 上越市から友人2人で来た会社員の松井大樹さん(25)は「能は初めて見たがおもしろかった。動きや衣装がきれいだった」と満足そうだった。

 島内には能舞台が30ほどあり、10月までの毎月、各地で能が演じられる。主な能の上演では旅館、ホテルからの無料ライナーバスも運行される。

 問い合わせは佐渡観光協会、0259(27)5000。

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