西光寺本堂前の記念木(回向柱)。善光寺本堂前の回向柱と同じ、松代町から寄進された杉材だ

西光寺本堂前の記念木(回向柱)。善光寺本堂前の回向柱と同じ、松代町から寄進された杉材だ

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回向柱急増、御利益は倍増? 善光寺周辺に少なくとも12本

信濃毎日新聞(2015年4月24日)

 7年目に一度の前立(まえだち)本尊御開帳が行われている長野市の善光寺周辺で、同寺本堂前にある高さ10メートルの大回向(えこう)柱のほかに、少なくとも大小11本の回向柱が建てられ、参拝者を迎えている。御開帳に合わせて、これほど多数の回向柱が建てられたことは「聞いたことがない」と善光寺事務局。門前の歴史や魅力を知ってもらおうと開かれている回向柱巡りのガイドツアーも盛況だ。

 回向柱は、釈迦(しゃか)の遺骨を納めた仏塔に由来する卒塔婆(そとうば)の一種で、亡くなった人の追善の意味合いがある。仏の功徳や救済を表す文字が書き入れられ、柱に触れることで、「善の綱」で結ばれた本尊などと結縁(けちえん)できるという。

 善光寺御開帳では、本堂前と世尊院釈迦堂前の2本が、慣例で長野市松代町から寄進される。今回はこれに加え、大勧進護摩堂、西方寺二尊堂、往生院御影堂と同院弁才天堂に1本ずつ、そして四つの宿坊(玄証院、徳行坊、福生院、薬王院)が新たに建てた。御開帳に合わせて明治時代から建ててきたという往生寺、前回2009年から始めた西光寺も加えると11寺院、計12本に上る=地図。

 これらの回向柱とつながる仏像は、善光寺如来(阿弥陀(あみだ)如来)のほか、釈迦如来、不動明王、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が開眼(かいげん)法要をしたチベット大仏など、御利益はさまざま。

 四つの宿坊は、東日本大震災の犠牲者の追善供養を主な目的に建てた。震災後、東北各地の被災地で法要などを重ねてきた住職らが、御開帳の機会に「回向」の本義を実践しようと始めた。柱には募金箱を置き、集まった志納金は全額、現地の支援者を通じて岩手県大船渡市の復興に充てるという。

 この機を生かして、市善光寺表参道ガイド協会は、回向柱を巡りながら1時間半ほど門前を案内する「回向柱めぐり」を行っている。5日の御開帳開幕から23日までに約200人がまち歩きを楽しんだ。

 「5、6本は触ったかな。御利益もその分増えればいいですね」。快晴の23日に参加した千葉県市川市の小野里圭子さん(62)、埼玉県川口市の小林徳子さん(61)は初対面ながら和気あいあい。「目的地に行って帰るだけの観光じゃつまらない。地元の人ならではの案内で、とてもよかった」と話していた。

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