石碑(右奥)の漢文を元に作製された書き下し板=26日、福井県南越前町上野の榮泉寺

石碑(右奥)の漢文を元に作製された書き下し板=26日、福井県南越前町上野の榮泉寺

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井元藤兵衛の功績顕彰 書き下し板を設置 南越前

福井新聞(2015年4月27日)

 江戸時代に福井県南越前町の門間(かどま)用水(上野用水)を開いた井元藤兵衛の功績を顕彰する書(か)き下(くだ)し板が同町上野の榮泉寺境内に設置され、26日、披露式が開かれた。

 井元は江戸時代の初め、同町上野の荒れ地に日野川から水を引くため、福井藩主松平忠直に直訴した。決死の覚悟だったが、忠直は願いを聞き入れ、門間用水は完成。2000年にパイプラインの整備で閉鎖されるまで、400年近くにわたり農業用水を供給した。

 同寺の境内には、功績を顕彰するため1910(明治43)年に建てられた石碑がある。しかし、漢文で読むのが難しく文字自体が見えにくくなったため、地元の上野壮年会歴史部が、漢文を漢字仮名交じりにした書き下し板の設置を考案。板はステンレス製で、文章は小中学生でも理解できるよう、藤木幸雄元南条町教育委員長が漢文を元に直した。

 この日、同寺境内で披露式が開かれ、地元の約50人が出席。壮年会の笛吹邦夫会長があいさつで「歴史部の皆さんが今後に(功績を)残せるいい仕事をしてくれた」と述べた。谷崎乃(のり)さん(南条小6年)が書き下し板の文章を読み上げた。

 式の後には藤木元教育委員長の記念講演も開かれた。

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