諏訪郡下諏訪町の東俣国有林内で12日行われた諏訪大社下社の御柱用材伐採は、計8本のうち「春宮三」を除く7本で順調に作業を終えた。巨木が切り倒される度、地響きが山あいに響き、氏子の大きな歓声と拍手が後に続いた。
大社などによると「春宮三」の候補木は伐採後、切り口の半分ほどが朽ちた状態になっていることが分かり、選定からやり直す方向。今後、下社の大総代らと協議して正式に決める。
最初に作業を始めた「春宮一」の用材は2時間ほどかけて伐採。町木遣(やり)保存会の会員が木の上に乗り、高らかな声を響かせた。最も太い「秋宮一」は約3時間かけて倒し、約20メートルの長さに切った。
各用材はその後枝を払い、樹皮をむいて整え、柱の名を示す表示札を付けた。全ての作業を終えると、氏子は万歳三唱で祝っていた。