終日吹いた強風の中、ほぼ平常通り運行された北陸新幹線=富山市の呉羽山から撮影

終日吹いた強風の中、ほぼ平常通り運行された北陸新幹線=富山市の呉羽山から撮影

富山県 北陸新幹線

強風にも負けず 北陸新幹線ほぼ平常運行

北日本新聞(2015年5月13日)

 北陸新幹線は風に強い-。強風であいの風とやま鉄道やJR高山線で運転見合わせが相次いだ12日、北陸新幹線はほぼ平常通り運行された。14日で開業2カ月を迎えるが、風による運転中止はこれまでゼロ。在来線当時と比べても安定感は際立ち、新時代の交通インフラが実力を発揮している格好だ。

 県内各地で強風が吹き荒れた12日の富山駅。あいの風の改札では朝から乱れた列車ダイヤを確認する人や、駅員に遅延証明書の発行を求める人の姿が見られた。一方、新幹線改札は普段と変わらない様子。新幹線の切符を買い求めていた富山市小杉の会社員、田辺貴亮さん(28)は「風のため特急で2時間足止めされた経験がある。心配で早めに来たが、新幹線が定時運行していて助かった」と笑みを浮かべた。

 富山駅で対照的な様子が見られたのは今回だけでない。先月3日はこの日を上回る強風となり、あいの風は22本の運休を出したが、北陸新幹線の運行に大きな乱れはなかった。JR西日本は3月14日の開業以来、風の影響による運転見合わせや20分以上の遅れは一件もないとしている。

 ダイヤが乱れない理由は、事故を防ぐために運転中止を判断する風速の基準の差にある。JR西によると、従来の北陸線や現在の高山線などでは、各地に設置されている風速計の最大瞬間風速が25メートル以上になると事故防止のため運転を見合わせ、15分間停止する決まりになっている。

 一方、北陸新幹線が運転を見合わせる基準は同35メートル。在来線より走行できる風速の範囲が格段に広まり、山陽新幹線の同30メートルよりも上回っている。徐行に関する基準もあり、同25メートルなら時速160キロ以下、同30メートルなら70キロ以下で走行できる。

 風速の範囲を広げることができた理由として、JR西は新型車両と防音壁を挙げる。車両について「形状など総合的に風に強い構造となっている」と説明。軌道脇に設けられた防音壁も防風の役割を果たすとした。技術の進歩とインフラの整備が安定運行を可能にしている。

 一方、あいの風は運行見合わせの風速の基準についてJRの在来線に準じていると説明し、「安全な運行に努めたい」としている。

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