下高井郡山ノ内町志賀高原の土地を所有する一般財団法人和合会(山ノ内町)は、ことし6月20、21、28、29日、タケノコや山菜の収穫のため所有地を14年ぶりに有料で一般開放する。タケノコの盗掘やごみの不法投棄などが相次ぎ2002年から一般の入山を禁止していたが、自然環境の保全が進みタケノコの植生も回復したため、試験的に4日間限定で開放することにした。
入山希望者は当日午前5時〜正午、志賀高原内の国道292号沿いの上林温泉旧料金所前や県道奥志賀公園線沿いの高天ケ原などに設けた販売所で専用の手拭い(2千円)を購入し、首に巻いて山に入る。入山できるのは午前5時から午後2時まで。手拭いは1日ごとに色柄が異なり、当日限り有効だ。
同会事務局によると、志賀高原にはネマガリダケ(チシマザサ)が生えており、6月に収穫できるタケノコはえぐみが少なく柔らかいのが特徴。この時期はコシアブラやタラノメなどの山菜も採れる。収穫できるのは1人1日当たり10キロまでとしている。
対象地域は、和合会の所有地(約4200ヘクタール)のうち、上信越高原国立公園の特別保護地区や水源地、水辺を除く場所。同会は01年までタケノコや山菜の収穫を一般開放していたが、無許可でタケノコを根こそぎ収穫する業者が出るなどしたため02年から入山禁止にした。その後ネマガリダケの植生が回復したため、試験的に一般開放に踏み切った。
ことしの一般開放で、自然環境を保全しながらタケノコや山菜の収穫ができるかを見極め、来年以降も続けるかどうかを検討する。和合会事務局は「熊の出没も予想されるので鈴やラジオを携帯して十分注意してタケノコを採ってほしい」と呼び掛けている。問い合わせは和合会事務局(電話0269・33・2597)へ。