長野県 長野市周辺 花・紅葉

新緑に映えるアヤメ1万株 小川の住民、守り続ける景観

信濃毎日新聞(2015年5月30日)

 上水内郡小川村稲丘にある国の登録有形文化財「薬師沢石張水路工(やくしざわいしばりすいろこう)」一帯で、約1万株のアヤメが見頃を迎えている=写真。景観を整備しようと住民らが5年ほど前から、休耕田や水路沿いの歩道に株や苗を植えて増やしてきた。晴天となった29日は、新緑に包まれた山里に鮮やかな紫色の花が映えていた。

 水路工は地滑りを防ぐ砂防施設で明治時代に造られた。現在も周辺地区代表の「砂防惣代(そうだい)」が守り続けている。休耕田を活用しようと砂防惣代や地元住民らがアヤメを株分けしたり、苗を購入したりしてきた。写真撮影するため、足を運ぶ人もいるという。

 砂防惣代の一人、和田久光さん(72)は「今後も株数を増やし、きれいな景観を守っていきたい」と話している。見頃は6月上旬まで。

今月のお得な国内ツアー びゅう

長野市周辺 ニュース