関西電力の社員から竪坑エレベーター前で説明を受ける参加者

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トロッコと竪坑エレベーターで秘境観光 黒部峡谷ツアー

北日本新聞(2015年5月30日)

 欅平(けやきだいら)パノラマ新周遊ルートとトロッコを組み合わせた黒部峡谷パノラマ展望ツアーが29日、スタートした。電源開発と豊かな自然を体感する新たな観光メニュー。県内外から訪れた参加者は、普段は非公開の関西電力の施設見学や、北アルプスの眺望を堪能した。

 県や黒部市、関電などでつくる同ルート運営協議会(会長・中谷副市長)が北陸新幹線開業に合わせて企画。大雪でトロッコの全線開通が遅れたため、8日の予定だったツアー開始もずれ込んだ。

 初日は4便合わせて95人が参加。トロッコで欅平駅に着いた後、約80年前から使われている関電の専用トロッコに乗り、竪坑(たてこう)エレベーターへ移動。約200メートル上昇し、運搬車両用のトンネルを歩いた。出口広場では北アルプスの景色を満喫。その先の遊歩道やパノラマ展望台は、大雪の影響で整備が遅れている部分があるため進めず、トンネル内で、電源開発の歩みを紹介した映像を鑑賞した。

 新幹線で神奈川県から訪れた石黒秀典さん(30)と美香さん(29)夫妻は電源開発の難工事を題材にした故吉村昭さんの小説『高熱隧道(ずいどう)』を読んだことがきっかけで参加。「小説に描かれていた過酷な環境での工事の様子がうかがえ、感動した」と話した。

 宇奈月駅でオープニングセレモニーがあり、中谷副市長や漆畑県観光・地域振興局長、吉津洋一関電北陸支社長、小橋一志黒部峡谷鉄道社長らがくす玉を割った。ツアーは11月30日までの金曜日から月曜日まで、1日4便。問い合わせは黒部・宇奈月温泉観光局、電話0765(57)2850。

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