山岳ガイドの案内で、御岳ロープウェイ飯森高原駅周辺を散策する観光客ら=6日午前10時31分

山岳ガイドの案内で、御岳ロープウェイ飯森高原駅周辺を散策する観光客ら=6日午前10時31分

長野県 木曽路 アウトドア・レジャー

御岳ロープウェイ、祈り乗せて 今季営業始まる

信濃毎日新聞(2015年6月6日)

 昨年9月に噴火した御嶽山の山腹で運行する木曽郡木曽町の「御岳ロープウェイ」の今季の営業が6日、始まった。午前8時半の運行前、運営する同町の「アスモグループ」はオープニングセレモニーを山麓側の鹿ノ瀬駅近くで開催。営業開始により7合目(火口から約3キロ)に近い山頂側の飯森高原駅まで約10分で結ばれ、観光客はさっそく周辺を散策した。

 標高2150メートルにある飯森高原駅周辺には、この日正午までに観光客約50人が訪れ、山岳ガイドの案内もあった。噴火直後、山頂直下の小屋に駆け込み、同町側に下山したという東京都の会社員鈴木岳載(たかのり)さん(29)と埼玉県の会社員岡安星子(せいこ)さん(29)も同駅に到着後、付近を散策。2人は「あらためてきれいな山だと思った。山頂まで行けるようになったら登り、当時何があったのか確認したい」と話した。

 運行前のセレモニーは町と同社の関係者、観光客約30人が出席。御嶽山に向かって頭を下げて黙とうした。同社の今(こん)孝志社長は「犠牲になった人への哀悼の念は生涯消えない。行方不明の6人は一刻も早く、家族の元に戻ることを願う」とあいさつ。「つながろう木曽」を合言葉に、参加者全員でカットしたテープを結ぶ「テープつなぎ」をした。

 ロープウェイは夏山から秋山シーズンに運行。昨年は噴火で営業中止を余儀なくされた。木曽町は5日、入山規制区域を縮小し、7合目付近まで規制を解除した。飯森高原駅などにヘルメットを配備、同駅に非常時用の放送設備を設けるなどの安全対策をし、避難訓練も実施した。今季は11月9日ごろまでの営業を予定している。

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