本見立てで「本宮一之御柱」が決まり、神事に臨む大総代ら=10日、辰野町の横川国有林

本見立てで「本宮一之御柱」が決まり、神事に臨む大総代ら=10日、辰野町の横川国有林

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諏訪大社上社御柱「本見立て」 辰野で決定、伊那谷から初

信濃毎日新聞(2015年6月11日)

 来春の諏訪大社御柱祭に向け、上社の本宮(諏訪市)と前宮(茅野市)に建てるモミの用材計8本を正式に決める「本見立て」が10日、上伊那郡辰野町の横川国有林であった。諏訪地方以外からの調達は3回連続で、伊那谷からは初めて。急傾斜地のため入山者を前回2009年本見立ての約900人から約50人に絞り、慎重に執り行った。

 大社の神職や大総代らが、昨年9月に仮見立てを済ませた大木をあらためて吟味。目通り周囲(目の高さの幹回り)が3・35メートルと最も太い「本宮一之御柱」の候補木から8本を順に巡った。各候補木の前で北島和孝宮司が「お諮りします」と大総代らに確認。御柱用材として承認された木には、鳥の頭をかたどった鋼製の神器「薙鎌(なぎがま)」を打ちつけた。

 木遣(きやり)保存会の氏子らは入山しなかったが、大総代の木やり師が高らかに声を上げ、雰囲気を盛り上げた。上社御柱祭安全対策実行委員長の浜明行さん(71)=茅野市宮川=は「山が険しく、御用材の搬出など今後大変なことが多いと思うが、氏子で力を合わせて大祭を成功させたい」と話していた。

 上社の御用材は、本来切り出す先の茅野市の御小屋(おこや)山で木が十分育っておらず、04年と10年の御柱祭では北佐久郡立科町から調達した。

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