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小松空港は「福井への空の玄関口」強化 7月アンテナショップ開設

福井新聞(2015年6月17日)

 福井県は7月、石川県の小松空港内に本県のアンテナショップを開設する。出発ロビーの一角に県内の特産品を集め、本県から出張する人らの手土産需要を取り込む。県が設置する常設のアンテナ店は、東京の南青山291、食の國福井館に続き3カ所目。北陸新幹線の金沢開業で小松空港の利用客が減少する中、本県の空の玄関口として一層印象づける狙いだ。

 アンテナ店は同空港ターミナルビル2階の約23平方メートルを県が借りて開設する。運営は日本航空グループのJALUX(ジャルックス)エアポートに委託し、同社店舗と一体での運用となる。営業時間は午前7時10分〜午後7時45分で、年中無休。県の2014年度2月補正予算に約980万円の事業費を計上した。手土産として人気の菓子など、食品類を中心に販売する。

 県広域誘客課によると、小松空港の年間利用者数は約200万人で、半数近くがビジネス客という。石川県内では、小松空港利用から3月に金沢まで開業した北陸新幹線にシフトした客が増え、「相対的に小松空港における福井の重要度が増している」(同課担当者)ことから、店舗の開設に踏み切った。

 県は16日、福井市のアオッサで、アンテナ店への納入希望業者向けに説明会を開催。当初予定の3倍を超える約140業者が集まった。

 県観光営業部の安本幸博企画幹は「誘客と特産物の発信、販売振興は両輪の関係。空の玄関にふさわしい商品をどんどん出してほしい」とあいさつ。出席者は売れ筋商品の価格帯などを質問していた。

 説明会に参加した横井商店(福井市)の横井孝治社長は、自社製のチョコレートの販売を念頭に「全体的に、商品を売る場所としていい印象。秋口に向け、500円程度で売れる商品開発にも取り組んでみたい」と意欲的だった。

 県物産協会の松田博子専務理事は「これまで小松空港は個別に土産物店と交渉して商品を置いてもらうしかなく、福井の存在感はなかった。1カ所にまとまって売りたいという声は多かった」と話し、アンテナ店に期待を寄せていた。

 18、19の両日に福井市内で商談会を開き、販売商品を決定。その後店舗の設計と工事を行い、7月中のオープンを目指す。

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