コケの観察会で説明をする山浦さん(手前)

コケの観察会で説明をする山浦さん(手前)

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北八ケ岳のコケ、魅力PR 7月「銀座NAGANO」で発信も

信濃毎日新聞(2015年6月23日)

 佐久穂町と小海町の境にある北八ケ岳の白駒池周辺の山小屋などでつくる「北八ケ岳苔(こけ)の会」が、周辺で観察できるコケのPRに力を入れている。今年は日本蘚苔類(せんたいるい)学会の大会が8月に池周辺や佐久穂町で開かれることもあり、取り組みはより積極的だ。7月16日には東京・銀座にある県の情報発信拠点「銀座NAGANO」で、「苔の森体験」として、白駒池周辺の魅力をスライドで紹介し、コケのサンプルを顕微鏡で見てもらう企画を用意している。

 標高2115メートルにある白駒池は周囲に原生林が広がり、その根元には豊富な種類のコケがある。苔の会によると、国内には約1800種類のコケがあるが、八ケ岳周辺では500種類近くのコケが確認されている。日本蘚苔類学会は2008年、白駒池周辺を「日本の貴重なコケの森」として認定。周辺の山小屋関係者もコケについて学び始め、10年に苔の会が結成された。

 同会は観察会を定期的に開催。会員がコケの種類や特徴を説明しており、コケを見たり、清涼な空気を吸ったりと、癒やしを求め首都圏から参加する人も多いという。白駒池ほとりの山小屋「青苔(せいたい)荘」を経営し、苔の会会長の山浦清さん(61)は「国道299号から一歩入れば貴重なコケの森が広がる。こんなにアクセスの良い場所は全国でも珍しい」と語る。

 銀座NAGANOでの「苔の森体験」は、佐久穂町の特産品を紹介、販売するイベントに合わせた企画で、苔の会も参加する。山浦さんは「学会もあるので、より多くの人にPRしたい」とする一方、「人の手が入れば壊れてしまう場所でもある。大切な環境について知ってもらうことも重要」と話していた。

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