信濃川の石で制作を始めた参加者=20日、十日町市の「結いの里」

信濃川の石で制作を始めた参加者=20日、十日町市の「結いの里」

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彫刻作家・野上公平さんの遺志継ぎ企画 石彫のまち新たな一歩 十日町の団体が公開制作

新潟日報(2015年6月25日)


 十日町市で20年間開催され昨年終了した「石彫シンポジウム」に代わる石彫公開制作が、同市伊達丙の「結いの里」で開かれている。主催の十日町石彫会は、シンポに関わり続け5月に80歳で亡くなった南魚沼市の彫刻作家、野上公平さんの石の彫刻を生かした地域づくりを支えたいという遺志を継ぎ、新たな企画に取り組んでいる。

 石彫シンポは1995年に開始。全国で活躍する作家を招いて十日町市内で公開制作し、出来上がった作品を街中に設置してきた。20年間で設置された作品は86体になった。

 野上さんは初回に作家として参加した。その後も協力を続け、シンポの礎を築いた。十日町石彫会によると、生前、中央の作家が中心ではなく、地元が主役になる内容へ移行することを期待していたという。

 石彫シンポの後継企画として新たに始まった公開制作は、コンパクトな作品に特化する。完成後は一般家庭や事業所の玄関先などに設置してもらうことを想定。県外からのゲスト作家2人や石彫会員ら12人が参加している。

 石彫会指導顧問の藤巻秀正さん(78)は「希望者に数万円からの金額で譲りたい。実費だけでもいいと思っている。どこに行っても作品がある石彫のまちづくりに市民ぐるみで取り組めたらいい。野上さんの遺志でもある」と話している。

 20日には開会式が開かれた。野上さんの妻嘉子さん(88)も招かれ「夫は石彫に関わる十日町の皆さんは一生懸命だと話していた。これからも会の活動が続きますように」と語った。遺品の工具類は石彫会に寄贈するという。

 公開制作は今後、毎年初夏と秋に開催する予定。石彫会は会場の「結いの里」を石彫制作の拠点としていきたい考えだ。

 制作は28日まで。午前9時~午後6時。既存作品も展示している。

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