高山村は1日、「山田温泉」の温泉街を見下ろす遊歩道「舞(まい)の道」の開通式を現地で開いた。舞の道は温泉客らの散歩道として親しまれてきたが、大規模な土砂崩落が起きたため2009年春から、約半分の区間が通行止めになっていた。復旧工事を終えて約6年ぶりの全面開通とあって、観光業者らが地元の観光振興に期待を寄せた。
舞の道は、松川に架かる高井橋付近と山田温泉の薬師堂近くを結ぶ全長約1・3キロ=地図。かつて炭焼きのために使われた林道で、村が1987(昭和62)年に整備した。高井橋や温泉街一帯を見下ろすことができ、特に新緑や紅葉の季節には大勢の観光客らが利用してきた。
09年に中間地点で土砂崩落が起きたため、高井橋近くの入り口から中間地点までを通行止めにした。復旧を望む声を受け、村は13年度に復旧工事を開始。村産業振興課によると、道沿いの斜面に土砂崩落を防ぐ工事をし、自然との調和も重視したという。総事業費は約2億2千万円。
約40人が出席した開通式で久保田勝士村長は「舞の道は村の重要な観光資源。全面開通により村の観光発展に貢献してくれると期待している」とあいさつ。村は今後、舞の道を歩く催しや、ルートや見どころを紹介するガイドマップの作成を予定している。