建物修復のため3年にわたり休館となっていた福井県敦賀市相生町の県指定文化財、市立博物館(旧大和田銀行本店)が4日、リニューアルオープンした。待ちわびた市民が早速詰めかけ、がらりと雰囲気の変わった博物館を楽しんだ。
同博物館は昭和初期の港町敦賀のにぎわいを伝える重厚な建物で、1977年に市に寄贈されて以降、民俗資料館や博物館として活用されてきた。2012年8月から休館し、1階に大理石のカウンターと真ちゅう製柵で銀行ロビーを再現するなど、約5億円かけて修復工事を進めてきた。
この日は渕上隆信市長ら約100人が参加し記念式典。午前10時に一般開放されると、待ちわびた様子の市民が次々入場し、鉄道や港といった近代敦賀がテーマの1階、旧石器時代から明治時代まで、幅広く通史を紹介する2階と、それぞれのフロアで興味深そうに展示を眺めていた。
家族で訪れた近くの主婦野田理恵子さん(42)は「銀行ロビーが再現されこれまでとがらっと雰囲気が違う。別の施設みたいで不思議」と感心した様子。敦賀観光協会の増田一司会長は「観光の拠点の一つになってほしい」と期待していた。
5日も隣接するみなとつるが山車(やま)会館とともに入館無料。問い合わせは同博物館=電話0770(25)7033。