ログハウスの営業再開を目指して室内の掃除などをする吉田さん

ログハウスの営業再開を目指して室内の掃除などをする吉田さん

長野県 伊那路 その他

「おきよめの郷」のログハウス再開へ 天龍に移住の男性準備

信濃毎日新聞(2015年7月7日)

 天龍村に移住してきた吉田勇次さん(70)が同村神原にある村川島農村公園「おきよめの郷」のログハウスでの宿泊業の準備を進めている。大鹿村出身で、山形県で30年以上、ペンション経営を行ってきた吉田さん。すぐ近くの村営温泉施設「おきよめの湯」が建て替えを終えて11日にオープンを予定。閉鎖されていたログハウスを活用して入浴客らを呼び込み、地域活性化を狙う。

 おきよめの郷は2001年にオープンした施設。木造のログハウス9棟や管理棟などがある。ログハウスを設置した民間企業の経営不振で、06年に閉鎖された。

 全国でペンション設立に携わる都内の会社で働いていた吉田さんは1981年ごろ、会社を辞めて山形県西川町のペンションを買い取って経営を始めた。24時間入浴できる温泉設備を設けるなどして客足を伸ばしたという。

 若い人に経営を譲ろうと13年にペンションを売却し大鹿村に帰郷。娘の紹介で14年1月から今年3月まで天龍村神原の学校法人「どんぐり向方学園」で寮生活の子どもたちに食事を作る仕事をした際、使われていないログハウスを発見。「朽ちるのを黙って見られなかった」として村などに願い出て、内部の掃除や周辺の草取りなどをした。山形県の元ホテル支配人から布団を60セットほど譲り受けるなどし、宿泊の準備を進めている。

 村は、地元住民や村観光協会などで組織する「おきよめ観光協議会」と管理委託契約を結ぶ計画。その上で、同協議会メンバーの吉田さんが営業を行う予定で、「地元の方も気軽に利用できる施設にして村を元気にしたい」。7月下旬のオープンを目指す。

今月のお得な国内ツアー びゅう

伊那路 ニュース