虫干法会で公開された県指定文化財「舞楽図衝立」(右手前)など善徳寺の宝物

虫干法会で公開された県指定文化財「舞楽図衝立」(右手前)など善徳寺の宝物

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所蔵の逸品公開 城端別院善徳寺で虫干法会

北日本新聞(2015年7月23日)

 南砺市の城端別院善徳寺の伝統行事「虫干法会(むしぼしほうえ)」が22日、同寺で始まり、所蔵する宝物が虫干しを兼ねて公開された。28日まで。

 展示されたのは同寺の宝物の一部。本堂が保存修理中のため研修道場と新御殿に並べた。研修道場には狩野永岳(1790~1867年)が描いた「舞楽図衝立(ついたて)」(県指定文化財)、岸慶の作「竜虎図屏風(びょうぶ)」(同)など見応えのある逸品をそろえた。質の良い顔料で両面に描かれた「舞楽図」は1849年、加賀藩13代藩主・前田斉泰の子、亮麿(すけまろ)が住職として入寺した際の持参品とみられる。本山・東本願寺の牡丹(ぼたん)紋と前田家の梅鉢紋をあしらった亮麿用の御膳一式も並べている。

 新御殿には18世住職の娘で大谷婦人会設立に尽くした大谷貞子(1890~1914年)の写真や愛用品、寝具などを飾った。

 仮本堂では蓮如上人や聖徳太子の生涯を伝える絵解きがあり、大勢の参拝者が熱心に耳を傾けた。

 絵解きや法話は期間中、毎日行われる。25、26日には寺内茶室「廓龍庵」で虫干法会茶会が開かれる。

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