出土品を前に説明する大竹さん

出土品を前に説明する大竹さん

長野県 伊那路 祭り・催し

県内15遺跡の発掘成果紹介 県伊那文化会館

信濃毎日新聞(2015年7月25日)

 県伊那文化会館(伊那市)で25日、「長野県の遺跡発掘2015」が始まる。県立歴史館(千曲市)、県埋蔵文化財センター(長野市)などが主催。旧石器時代から近世まで15遺跡の近年の発掘調査成果を出土品や写真パネルなどで紹介する。同日は午後1時半から南信地方の遺跡の発掘調査報告会もある。

 同センターが調査した遺跡と市町村教育委員会が担当した遺跡を分けて紹介。「人がいろいろな形で祈ったことがしのばれる」と「いのり」をテーマにした展示もある。北陸地方などとの地域間交流がうかがえる出土品もある。

 浅川扇状地遺跡群(長野市)、西近津遺跡群(佐久市)から出土した弥生時代後期の土器は赤く塗って磨いてある。南信地方では見られない特徴という。中山遺跡(箕輪町)の古墳時代の竪穴住居跡では「土鈴」が出土。楕円(だえん)状の土の中に主に土の塊でできた玉が入っており、マラカスのような音がするという。

 県立歴史館考古資料課長の大竹憲昭さん(57)は「昔の人から学ぶことはたくさんある。出土品を見て昔の人のことを考える時間になればいい」と話していた。8月23日までの午前9時〜午後5時。月曜と11日休館。入場無料。8日午前10時と午後1時から同館職員による解説がある。問い合わせは同館(電話026・274・3992)へ。

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