一筆啓上賞の過去入賞作4400点が次々と画面上に現れる「FUMI NO TAKI」=17日、福井県坂井市丸岡町霞3丁目

一筆啓上賞の過去入賞作4400点が次々と画面上に現れる「FUMI NO TAKI」=17日、福井県坂井市丸岡町霞3丁目

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坂井に手紙文化の拠点が完成 「一筆啓上の館」23日開館

福井新聞(2015年8月18日)

 福井県坂井市が建設を進めてきた手紙文化の発信拠点「一筆啓上日本一短い手紙の館」の工事が完成し17日、報道関係者向けの内覧会が開かれた。日本一短い手紙コンクール一筆啓上賞の過去入賞作が、流れ落ちる"文字の滝"から浮かび上がる映像設備など趣向を凝らした展示となっている。23日午前10時から開館式典があり、同日午後1時から一般向けに開館する。同日は無料で観覧できる。

 同館は丸岡城天守を望む同市丸岡町霞町3丁目に建設された。木造2階建て、延べ床面積約700平方メートル。八角形の外観をしており、周囲を囲む石垣には伝統的な技術「穴太衆積み」を用いた。総事業費は約3億6270万円。

 1階の常設展示室では、同賞の歴史や受賞作を紹介する。過去22回の入賞作4400点が映像で流れる「FUMI NO TAKI」は高さ1・2メートル、幅10メートルのモニターに、約13万文字が滝のように流れ落ち、その中から作品が次々と浮かび上がる仕掛け。作品紹介のほか、ラベンダーやヒマワリなど坂井市内で咲く花の映像もある。同賞の歴史を紹介するパネル、受賞作の検索システムも設けた。

 企画展示室では、同賞と愛媛県西予(せいよ)市の「かまぼこ板の絵」とのコラボ作品120点が並ぶ。展示作品は今後順次入れ替える。2階の古城展望室では、四季折々の丸岡城の風景などが映像で鑑賞できる。ベランダからは日本最古とされる同城天守が一望できる。

 同館を運営する丸岡文化財団の大廻政成常務理事は「いろいろ仕掛けがあり、訪れた人の心に響いてもらえると思う。新たな文化を醸成する拠点になれば」と話していた。

 入館料は高校生以上200円、中学生100円、小学生以下無料。大人のみ丸岡城との共通入場券500円がある。開館時間は午前9時~午後5時。12月29日~1月3日のみ休館。問い合わせは同館=電話0776(67)5100。

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