「仮面の女神」の国宝指定書を展示室に飾り付ける尖石縄文考古館職員

「仮面の女神」の国宝指定書を展示室に飾り付ける尖石縄文考古館職員

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「仮面の女神」国宝指定所公開 茅野の尖石縄文考古館

信濃毎日新聞(2015年8月23日)

 茅野市尖石縄文考古館は22日、同市出土の縄文土偶「仮面の女神」の国宝指定から1年たったのを機に、国宝指定書を公開した。市民ら約20人がセレモニーに参加しあらためて喜んだ。縄文文化について学ぶ「縄文ゼミナール」も同館で開き、多くの市民が縄文時代に思いをはせた。

 指定書には、中ッ原(なかっぱら)遺跡出土の土偶(仮面の女神)を「国宝に指定する」と書かれており、今年6月に同市に届けられた。セレモニーでは考古館職員が、仮面の女神と国宝土偶「縄文のビーナス」を陳列する展示室に指定書を飾り付けた=写真。

 守矢昌文館長(58)は「指定書の裏面には、茅野市が所有し、尖石縄文考古館が管理すると明記されている」と解説。茅野市豊平の会社員女性(50)は「指定書で国宝指定が裏付けされて感慨深い。縄文時代の土偶や土器は、形や模様に祈りが込められているように見え、豊かな精神性を感じる」と話していた。

 市民ら約70人が参加した縄文ゼミナールでは、国宝の縄文土器「火焔(かえん)型土器」を収蔵する新潟県十日町市博物館学芸員の菅沼亘さん(47)が講演。「火焔型土器に付着していた炭化物を分析し、実際に煮炊き実験をした結果と比べると、炭水化物と動物の食材を組み合わせた料理が作られていたようだ」と解説した。

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