小澤征爾さんが少年時代に使っていたピアノ。弟の幹雄さん(右)は「征爾を音楽に引き込んだピアノ」と話している

小澤征爾さんが少年時代に使っていたピアノ。弟の幹雄さん(右)は「征爾を音楽に引き込んだピアノ」と話している

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小澤征爾さん愛用、少年時代のピアノ 松本で展示

信濃毎日新聞(2015年9月3日)

 松本市で開催中のセイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)の総監督を務める指揮者の小澤征爾さん(80)が少年時代に愛用したピアノが、同市水汲のキッセイ文化ホール(県松本文化会館)に展示されている。

 ヤマハ製アップライトピアノで、OMF実行委員会が小澤さんの兄で筑波大名誉教授の俊夫さん(85)=東京=から借りて展示した。鍵盤は黄色く変わり、表面の木製部分が一部剥がれている。

 弟でエッセイストの幹雄さん(77)=同=によると、音楽に力を入れ始めた小学生の小澤さんのため、終戦直後の1946(昭和21)年に横浜市の親戚から譲り受けた。当時旧制中学生だった俊夫さんと長兄の2人が3日かけて約50キロ離れた都内の自宅までリヤカーで運んだ。「父親がカメラを売って工面したお金で譲り受けた」と幹雄さん。「征爾は本当によく弾いていた。このピアノが本格的に音楽に引き込んだと思う」と話した。

 ピアノは、小澤さんがオーケストラコンサートで指揮をする6日まで展示する。小澤さんが59年のフランス・ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝した時に使った指揮棒と賞状も展示している。

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