本見立てで選ばれたアカマツに「上ノ宮一」の木札を付ける氏子たち

本見立てで選ばれたアカマツに「上ノ宮一」の木札を付ける氏子たち

長野県 上田・小諸 祭り・催し

御柱大祭に向け本見立て 上田・生島足島神社

信濃毎日新聞(2015年9月6日)

 上田市下之郷の生島足島(いくしまたるしま)神社の氏子ら50人余が5日、来年4月の御柱大祭で曳(ひ)く柱の最終選木作業「本見立て」を同市富士山の市有林で行った。同神社の御柱は伝統的に地元産のアカマツを使ってきた。地域では松枯れの被害が進んでおり、次回の2022年以降は他地域のアカマツを使わざるを得ない恐れもあるという。
 この日は、関係する4社に建てる御柱のうち、8本を選んだ。氏子らはぬかるんだ山道を登り、事前に30本ほど選んだ中から太さや曲がり具合を確かめ、決めていった。一番大きなアカマツは幹周りが約2メートル、高さは「5丈5尺5寸(17メートル余)」。木札やしめ縄を取り付け、木遣(きや)り長が音頭を取って全員で万歳三唱した。
 ただ、来年の御柱向けの柱は確保できたものの、市有林は松くい虫の被害が目立つ。前回の大祭に向けた選木の際に、今回の候補になりそうなアカマツ数本に印を付けておいたが「全部やられてしまった」と嘆く氏子もいた。氏子総代長の依田延嘉さん(75)は「次回は真田や武石地域で(選木を)検討するしかないかもしれない」と懸念する。
 今回は、子どもたちが見て自分も木遣りをしてみたいと思えるように木遣り長の法被を初めて作る。松枯れ問題を抱えつつも、依田さんは「次世代に伝統を引き継いでいきたい」と意気込んでいる。

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