報道陣に公開された観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」(愛称・べるもんた)

報道陣に公開された観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」(愛称・べるもんた)

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観光列車「べるもんた」公開 城端・氷見線

北日本新聞(2015年9月9日)

 10月10日からJR城端、氷見両線を走る観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」(愛称・べるもんた)の車両が完成し、石川県白山市のJR西日本金沢総合車両所で8日、報道関係者に公開された。39席全て指定席の快速列車で、9月10日午前10時から指定券を販売する。

 外装は深い緑色を基調に金色のラインをあしらった。窓枠を額縁風にデザインして、車窓からの眺めを1枚の絵画のように演出。海側の座席を窓向きにし、雄大な富山湾の景色を楽しめるよう、幅252センチある大型窓を用意した。内装に、合掌造り集落や散居村風景などをモチーフにした井波彫刻8作品を組み込んだ。

 昼食時間帯に運行する各日2便にすし職人が乗り込み、5貫と氷見はとむぎ茶を合わせた「ぷち富山湾鮨(すし)セット」(2000円)を事前予約で限定販売。沿線ゆかりの地酒とおつまみのセットも提供する。

 運行は土曜に新高岡-氷見間、日曜に高岡-城端間をそれぞれ2往復する。乗車券とは別に指定券(大人520円)が必要になる。列車名はフランス語で「美しい山と海」を意味する。

■富山の魅力、車内に満載

 JR城端、氷見両線を走る観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」(愛称・べるもんた)は、美しい車窓の風景を提供するだけでなく、彫刻を組み込んだ内装や新鮮なすしを握るサービスなど随所に趣向を凝らす。片道50分ほどの鉄道の旅は、富山の豊かな自然と味覚を堪能できるぜいたくな時間になりそうだ。

 乗降口から座席に向かうと、目に飛び込んでくるのが井波彫刻。職人8人が制作し、大きな作品で縦72センチ、横80センチある。井波彫刻協同組合の高桑良昭理事長は「列車の内装に井波彫刻が用いられるのは初めて。一瞬のやすらぎを感じさせ、想像以上の出来栄え」と満足げだ。

 外側に向いて座る席は氷見線を走る際、海側になる。「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟した富山湾と海越しの立山連峰を、大型窓からじっくりと眺められる。

 富山湾で捕れた海の幸と県産米を使ったすし「富山湾鮨(すし)」を味わえるサービスは注目を集めそう。提供する富山きときと企画(富山市布瀬本町)の広野一斗取締役総料理長は「富山の海の幸をしっかり発信したい」と意気込む。

 JR西日本金沢支社の野中雅志支社長は「地元に愛され、全国から乗車希望者が来ることを期待したい」と話し、城端線・氷見線活性化推進協議会の高橋高岡市長は「豪華な内装で素晴らしい旅を満喫してもらえると確信している」とアピールした。

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