観光客らでにぎわうJR富山駅中央改札口前=12日午後4時50分ごろ

観光客らでにぎわうJR富山駅中央改札口前=12日午後4時50分ごろ

富山県 北陸新幹線

北陸新幹線開業半年 県内ホテル・旅館が好調

北日本新聞(2015年9月13日)

■関係者「勢い衰えない」

 北陸新幹線の長野-富山・金沢の開業から14日で半年になる。在来線特急時代と比べて2倍以上の乗客を北陸に運び続けており、県内の宿泊施設は高い稼働率を示す。ビジネス・観光とも需要は堅調で、関係者は「勢いは半年たっても衰えない」と手応えを語る。

 JR西日本によると、3月14日の開業から8月20日まで、北陸新幹線上越妙高-糸魚川間を利用したのは計420万人。ゴールデンウイークを含む5月は89万8千人と、特急「はくたか・北越」時代に比べて3・4倍に上り、8月は20日間で62万人になった。

 開業効果は宿泊施設にはっきり現れた。観光庁の調べで、4~6月の県内の延べ宿泊者数は前年同期より2割多い97万人。前年同期の宿泊施設稼働率は45%前後だったが、今年は57~60%だった。

 中でも顕著なのはビジネスホテルだ。稼働率は昨年より10ポイント以上高く、5月には81%になった。富山駅に直結する富山地鉄ホテルは「ビジネス利用に加え、家族連れや年配者が目立つようになり、観光目的が増えたと感じる」(有山明彦総支配人)と言う。

 観光地の宿泊もおおむね順調だ。宇奈月温泉で4割、庄川温泉郷で3~4割増えた。石川県内も同様で、同県によると、金沢市内の主要8ホテルや和倉、加賀温泉で1~3割増となった。

 9月からの秋の行楽シーズンは業界にとって書き入れ時。富山県ホテル旅館生活衛生同業組合の坂井彦就理事長(三楽園社長)は「開業効果は予想以上。地元の新鮮な食提供や人材育成に努め、勢いを持続させたい」と話した。(社会部・中谷巌)

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