体験型すし店のオープンに向けリハーサルを繰り返す関係者=新湊すし塾

体験型すし店のオープンに向けリハーサルを繰り返す関係者=新湊すし塾

富山県 高岡・氷見・射水 グルメ

握って食べて感じて 新湊に「体験型」すし店

北日本新聞(2015年9月24日)

 キトキトの海の幸が豊富な射水市新湊地域に、自分ですしを握って食べる体験型のすし店が今秋、オープンする。地元の経済人が共同で会社「新湊すしアカデミー」を設立。外国人を中心に誘客し、和の文化を体験してもらう。この店の収益を基にすし職人の育成学校をつくり、後継者不足に悩む地元のすし店の継承に一役買うことが目標といい、同社の鷲北昭雄社長は「新湊のすし文化の維持に向けた第一歩にしたい」と意気込む。(新湊支局長・芦田周)

 「新湊すしアカデミー」を設立したのは、水産物加工会社を営む鷲北社長をはじめとした新湊地域の企業トップら6人。2012年に射水商工会議所が料理人の後継者不足に対応する「魚職人修練所」の設置を提言したのをきっかけに、6人がアイデアを温めてきた。背景にあるのは、新湊地域のすし店の後継者不足だ。新湊寿司組合によると、10年前に17軒あったすし店は11軒に減少。跡継ぎが決まっている店は1軒で、最も若い店主は40代半ば。残る9軒の店主の平均年齢は65歳を超える。地元にすし店を残すため、6人は商議所の提言を受け、すし職人の養成学校の設立を目指した。だが「経営が難しい」という意見が相次ぎ、学校設立の母体となる収益事業を模索。和食がユネスコの無形文化遺産に登録されるなど世界的な日本食ブームを追い風に、体験型のすし店の開設に向けて準備を進めてきた。

 体験型のすし店「新湊すし塾」は、射水市善光寺(新湊)で長年営業してきた「磯正鮨」を改装して開業する。来店客が法被と帽子を着用し、すし職人に教わりながら、カウンター席で地元産のネタを載せたすしを握って味わう。新湊の海の幸のおいしさと、日本の文化を楽しめる内容を目指す。台湾からの観光客を取り込もうと、8月末から現地の旅行会社に働き掛けをスタート。新湊を舞台にした映画「人生の約束」の来年1月の公開をチャンスととらえ、県外からの誘客も目指す。

 発起人の6人を中心に「新湊すし塾」の料金や営業時間などについて検討とリハーサルを重ねており、10月中のオープンを目指す。経営を軌道に乗せ、数年後をめどにすし職人の養成学校を新湊地域に設立したい考えだ。鷲北社長ら発起人は「地元の活性化とすし文化の存続を目指したい」と話している。

高岡・氷見・射水 ニュース

高岡・氷見・射水
イベント

高岡・氷見・射水
スポット