富士見町歴史民俗資料館は、常設展示している脱穀機や石臼といった昔の道具のそばに、自然風景などの写真と詩を添えた企画展「あわいのひかりとことばの採集」を開いている。道具を民俗資料としてだけでなく人間の生活に根付いた存在として捉え、使われた時代の生活感や使い手の感情に思いをはせてもらう狙いだ。11月8日まで。
写真と詩は同町在住の写真家小林豊さん(35)の作品。よろいや甲冑(かっちゅう)の上に青空の写真、草履の下には草が生い茂る写真など配置も工夫した。甲冑の近くには、ツバメをテーマにした十数行の詩を置いた。詩はコピーした紙を持ち帰ることもできる。
学芸員の小松隆史さんは「それぞれの道具に歴史や記憶がある。使った人の物語や感情を自由に想像して楽しんでほしい」と話す。11月1日午後1時半からは、小林さんと小松さんによる「詩が生まれるとき」と題した対談も予定している。
月曜と祝日の翌日休館。高校生以上300円、小中学生150円。問い合わせは同館(電話0266・65・3572)へ。